ビジネスを行う上で、「集客」は切っても切り離せないもの。
集客できなければ、売り上げを上げることができないわけですから。
あなたがどんなに素晴らしい商品を作っても、あなたがどんなに素晴らしいサービスが提供できるとしても、売れなければ意味がないのです。
では、どうしたら売れるようになるのか。
それは「集客力」を高める必要があります。
「良い物、良いサービスをつければ集客できる」というのは、幻想です。
経営者や営業責任者が、集客力を身につけられなければ、お店は潰れてしまいます。
また、口コミで集客できている、常連さんで十分というような理由で、集客が必要ないという人もいます。
でも、もし万が一、あなたのお客さんが全て引っ越してしまったらどうしますか?
これまでと全く同じ方法で、一から集客ができるのでしょうか?
そのような自信がない方のために、今回は集客力を身につける具体的なステップをご紹介します。
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集客力を高める前にまずは「今の方法を見直す」
集客力を高めるには、現在の状況を把握することが大切です。
なので、まずはあなたが今やっている集客方法を見直してみましょう。
見直す際のポイントは、「しっかりとまとまった時間を取る」ことです。
業務の合間、営業時間中ではなく、休憩中や閉店後に見直しを行います。
一番おすすめは、定休日です。
お客さんも来ず、仕込みの心配も無く、時間をしっかりと確保できる定休日に集客方法を見直しましょう。
その際重要になってくるのが「経営計画」です。
集客も、経営計画の一部。
経営計画に沿った見直しを行うようにしましょう。
経営計画については「経営者がやるべき仕事「経営計画」」も参考にしてくださいね。
関連記事:経営者がやるべき仕事「経営計画」
では、集客方法を見直す際、どの部分を見直せば良いのでしょうか?
見直す箇所は、以下の5つです。
- 宣伝・広告を見直す
- 外観・看板を見直す
- 商品・サービスを見直す
- 直接競合・間接競合を見直す
- 評判・クチコミを見直す
それぞれ解説しましょう。
1.宣伝・広告を見直す
現在使っている宣伝方法、広告媒体は、本当に効果があるのでしょうか?
マーケティングの勉強をしていたり、独立前に広告・販促を担当していた人は、この落とし穴にはまりやすい傾向があるので要注意です。
宣伝・広告とは、メッセージを発信することではありません。
「お客さんに必要でしっかりと伝わるメッセージを発信すること」が大切なのです。
よくあるのが、「ターゲットとして想定しているのが60代以上の高齢者」と言う割に、使っている宣伝方法はFace bookやウェブサイトなどインターネット媒体だけという経営者さんです。
私が「なぜ、この宣伝方法を選んだのですか?」と質問すると、「これからの時代、インターネットマーケティングは必須ですよ!」と言われます。
こういうパターンはまだマシな方で、中には「SNSならお金がかからない」という理由でSNS上にメッセージを投稿している人もいます。
でも、インターネット上に、あなたが狙っているお客さんは本当にいますか?
宣伝・広告をする上で、とにかく大切なのがメディア選びです。
あなたがペルソナとして設定したお客さんが、どんな宣伝なら興味を惹かれるのか、どこに広告を出稿したら目にするのか、ここをしっかりと考えて、広告・宣伝を見直しましょう。
それだけで、集客力は何倍も向上するはずです。
ペルソナについては「集客とは?具体的な集客の20の方法 マーケティングとの違いも解説」などの記事を参考にしてください。
関連記事:集客とは?具体的な集客の20の方法 マーケティングとの違いも解説
また、「ペルソナの作り方がわからない」というあなたのために、ペルソナシートのテンプレートをプレゼントしています。
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2.外観・看板を見直す
「おじいちゃん、おばあちゃんがお店の前を通るんですが、こういう人にどんどん来てもらいたいんです…」
とある私のクライアントの整骨院さんからのお声です。
この整骨院は、高齢者をターゲットとしているのですが、お店の前を通る高齢者の方が、なぜお店の前を通った時に入ってきてくれないのか、少しでも足を止めて気にしてくれないのか疑問に思っていました。
そこで、私が提案したのは「一度、高齢者の目線に立ってお店の前を通ってみましょう」ということ。
実際に、高齢者の目の高さ、視野の広さなどを考えて通ってみると、そもそも「ここが整骨院であることがわからない」という結論になったのです。
そこで、高齢者の目線の高さに看板を設置したり、文字を大きくしたり、高齢者の悩みのメッセージを書いたり工夫したところ、飛び込みのお客さんが増えるようになりました。
外観や看板というのは、視覚にダイレクトに訴えるものです。
そのため、汚い、老朽化しているといった要素はマイナスとなります。
普段、お店の中にいるあなたにとって、気づきにくい、盲点となる部分です。
しかし、お客さんにとってはとても重要な要素。
定期的に外観・看板はしっかりと見直しましょう。
3.商品・サービスを見直す
「集客力」というと、新規のお客さんを集めることをイメージする人が多いです。
しかし、本当の意味の「集客力」とは、新規・リピーター・ファンをバランスよく集めることだと私はお伝えしています。
バランスとしては、2:6:2の割合が理想的。
100人お客さんがいたとしたら、20人が新規客、60人が常連客、20人がファン客というバランスです。
では、常連客を集客集客するためにはどうしたらいいのか?
「クーポンは2度目の来店を促すことに全力を注げ!」でもお伝えしたように、クーポンを使ったり、DMなどを送ることはもちろん大切です。
でも、一番大切なのは、やっぱりお店の商品・サービスなんです。
私のお客さんに、メニュー数を豊富にすることで顧客満足度を高めようとした居酒屋さんがありました。
ラーメンやお茶漬けなどのフードメニューはまだわかるのですが、親子丼やカツ丼といったメニューまで。
結論から言えば、これらは全くの失敗に終わりました。
そこで私が提案したのは、逆にメニューを絞ること。
このお店は、焼き鳥にこだわっていたので、焼き鳥の人気種類は定番として残し、人気のない商品を定期的にリニューアルするようにしました。
フードメニューも、鳥を使ったメニュー以外は全て廃止。
結果としてどうなったかと言えば、焼き鳥を目当てに来ていたお客さんの満足度が上がり、リピーターとファン客が増えることになりました。
ラーメンやカツ丼をメニューから無くしても、集客力に対した差はなかったのです。
経営者の立場になると、あれもこれも提供することが顧客満足につながると考えてしまいがち。
しかし、本当にお客さんの立場になった時、広げるよりも狭めるということが、顧客満足につながることもあるのです。
商品・メニューは定期的に見直していきましょう。
4.直接競合・間接競合を見直す
見直すべきなのは、自店やお客さんだけではありません。
やはり、直接競合となるお店や、間接競合も定期的に見直す必要があります。
例えば、近くにできた整骨院が、交通事故診療に対応していて、あなたのお店が対応していなかった場合。
これは確実に競合の方が優っているということになりますよね。
間接競合についても同様です。
整骨院で受けられるような施術が、自宅でも受けられるような商品が販売されているのであれば、その商品はしっかりとチェックしておくべきです。
自分のお店がどこで勝っており、どこで劣っているのか。
しっかりと見極めるためにも、競合を定期的に見直すことは、集客力をつけることにつながります。
5.評判・クチコミを見直す
自分のことというのは、なかなか客観視できないものです。
そんな時は、評判やクチコミを見直してみましょう。
お客さんがどんなところに満足していて、どんなところに不満を感じているのか。
これらをしっかりとチェックすることが大切です。
クチコミが書き込めるポータルサイトはもちろんですが、最近ではGoogleでもレビューが増えてきました。
もちろん、全てを改善する必要はありません。
しかし、改善した方が良いこともたくさん見つかるはずです。
集客力を高めるための「設計図」を作成する
まずはお店のことを振り返ってみて、強み、弱みがわかったら、本格的に集客力を磨いていきます。
では、具体的に何をすれば良いのか?
結論から言ってしまえば「設計図」をしっかり描くこと。
ただこれだけなんですね。
家を建てる時、設計図もなくいきなり立てたらどうなりますか?
土台もなく、支柱になるべきところに柱がなかったり、必要な場所に必要な設備がないなんてトラブルが考えられますよね。
集客もこれと一緒。
しっかりとした設計図を描かずに、広告をしたり、看板を立てたり、商品やサービスを見直したり、価格を改定しても、これらはあくまで「方法」でしかありません。
方法をいくら改善したところで、まず設計図が間違っていれば、当然ですがイメージ通りの家は建てられないのです。
設計図を作って一貫性を持った集客を行う
では、設計図とは何か。
それはズバリ「ペルソナ」ですね。
私は何度もお伝えしていますが、集客で最も大切なのはペルソナ像を明確にすることです。
集客力を高める唯一にして最大の方法は、ペルソナを明確化し、全てのことがペルソナに伝わるかどうか、ペルソナが喜んでくれるかどうかを基準として考えるようにします。
この後ご紹介する、集客力を身につける5つのポイントも、全てペルソナを意識して行うことで、集客の設計図を描くことができ、集客力が身につくようになります。
ペルソナを明確にすることで、一貫性を持った集客を行うことができるようになるのです。
集客力身につけるための5つのポイント
集客を成功させる、集客力を身につけるために必要な5つのポイントは以下の通りです。
- 商品・サービスを作る前にリサーチを行う
- 色々な集客方法を試す
- 価格設定をしっかりと考える
- 情報を発信し続ける
- フォローの仕組みを作る
それぞれ解説しましょう。
1.商品・サービスを作る前にリサーチを行う
よくやってしまう間違いが、「商品やサービスを自分主導で作ってしまう」ということです。
最近では「得意なこと、好きなことで起業しましょう」と言われるようになったことで、顧客不在のサービスが見られます。
商品・サービスを作る前に必要なことは、まずペルソナが必要としているものかどうかをしっかりとリサーチすることです。
代表的な成功例が、カルビーの人気商品「じゃがりこ」です。
じゃがりこが人気の理由は、食べやすさなのですよね。
実はこれ、リサーチの賜物なんです。
というのも、じゃがりこが発売される前というのは、コンビニで学生に一番人気の商品は、ポテトチップスだったんです。
しかし、ポテトチップスって、一度食べ始めたらどこかに座り込んで食べなければなりませんよね。
さらに女子高生にインタビューすると、残ったものを家で食べようとカバンの中に入れて持ち運ぶと、バラバラに砕けて食べにくくなってしまうという声もあったそうです。
そこで考えられたのがじゃがりこで、あの形、あのパッケージだったわけです。
カルビーですら、リサーチをしてから商品を生み出しているわけですから、我々のような小さなお店、会社がリサーチもせずに商品を生み出すなんていうのは、おこがましいわけですね。
2.色々な集客方法を試す
世界で最も有名なマーケターの一人「ダン・ケネディ氏」の提唱する3M(マーケット・メディア・メッセージ)のメディアに当たる部分です。
集客方法というのは、1つではありません。
じゃがりこのケースで言えば、当時耳に残るテレビコマーシャルをたくさん放映していました。
これは、ゴールデンタイムのドラマなどで差し込むことにより、女子高生への訴求を目指したわけです。
現代であれば、おそらくSNSやYouTuberなど、インターネットに特化した広告施策をとっていたでしょう。
つまり、時代やペルソナに合わせて、しっかりと集客方法を選ばなければならないということです。
ブログで集客できる、フェイスブックがいいらしいといった、一過性の集客方法ではなく、本当にあなたの商品を求めている人が、どんなサービスを利用しているのか、どこから情報収拾しているのかを、しっかりと考えることが大切なのです。
3.価格設定をしっかりと考える
集客力において、価格設定はとても大切です。
「客単価を上げる」とはいっても、女子高生をターゲットとしたじゃがりこを、1個500円で販売したら、女子高生の間でブームが巻き起こったのかどうかを考えると、答えはノーでしょう。
女子高生が、毎日でもコンビニで求めやすい価格に設定したからこそ、多くの女子高生が購入に至ったわけです。
つまり、ペルソナとして設定している人の経済力に合わせて、最大限の価格設定にするという考え方が、集客力を最大限に高めるためには必要なのです。
4.情報を発信し続ける
あとは、とにかく情報は発信しましょう。
カルビーも、じゃがりこのテレビコマーシャルをずっとやっています。
これは、時代が変わってもテレビコマーシャルで一定の集客が見込めるからです。
ペルソナがフェイスブックにいるのであれば、フェイスブックで毎日発信し続ける。
あなたが選んだメディアを最大限活用するようにしなければ、集客力は高まりません。
5.フォローの仕組みを作る
最後は、小さなお店・会社ならではの方法です。
お客さんになってくれた人に対して、定期的にフォローして再来店を促すフォローをします。
そしてこれらは、仕組み化してあなたの手がなるべくかからないようにすることを大前提に考えましょう。
例えば、誕生日に来店して欲しかったら、誕生日DMを送る…というのは手間がかかりますよね。(もちろんDMでしか情報が伝わらないペルソナならば DMをやるべきです)
しかし、メルマガスタンドやLineならば、最初に登録さえしておけば、自動的に誕生日にメッセージを送信してくれる機能があります。
こういったものをうまく活用することで、仕組み化してなるべく手間をかけずに再来店を促す方法を考えることが、集客力を高めるのです。
まとめ
集客力を高める方法をご紹介しました。
集客力を高めるためには、
- 見直す
- 設計図を作る
- 仕組みを作る
ということが大切です。
それぞれの作業で、試行錯誤は必要となります。
しかし、一度出来上がってさえしまえば、ある程度集客を自動化することもできます。
また、集客力を身につけることは、商品やサービスを売ることができる、原理原則みたいなものを感覚的につかめるようになるので、新しい商品・サービスを展開するという場合でも、比較的楽に進められるようになるでしょう。
まずは、1つずつ実践して、ぜひ集客力を身につけてくださいね。
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